2019/5/18
たちばな哲学カフェ「知れば知るほど」
6名にお集まりいただき、ありがとうございました。初参加の方にもお越しいただきました。
「知れば知るほど」と言うテーマがどのように展開していくのか、始まる前には漠然とこれに続くのはネガティブな言葉が多いように思う、と言う程度ことしか思い浮かびません。
◆怖くなる
・ゴルフでは普段プレーをして慣れたコース、つまりそのコースを知れば知るほど、「あそこに木がある」「あっちは崖や」とか「あっちへ行ったら出しにくい」などと慎重にならざるを得なくなる。この場合は知れば知るほど「怖くなります」。
・仕事において、歳を取り経験を積むと何かをするとどんな影響が及ぶかを学習します。その結果余分なことはしないでおこうとか、そんなことをしたら痛い目にあうぞとか、仕事を知れば知るほど「怖くなる」ようです。
◆遺伝子
・染色体から遺伝子が発見され、その遺伝子のゲノムが解読され、ついに人間の全ゲノムが解析されました。さあ、これで人間が分かるぞ!と多くの人が期待したけれど、人間がなにかは全くわからない。知れば知るほど「わからない」
◆ハマる
・友人に誘われてあまりメジャーではない歌手のライブなどに何回か通ううち、ふと歌詞の意味に気が付いて俄然興味がわき、CDを買いその歌手を知れば知るほど「ハマりました」。
・ゴルフと言うゲームを知れば知るほど、つまりやればやるほど一打一打の出来に一喜一憂せず、平常心で臨むことこそがスコアを縮める唯一の方法だ、と気づいて余計にゴルフに「ハマります」。
◆苦しみ
最近のスポーツの世界では若くして活躍するアスリートがたくさんいますが、中には華々しいデビューの後に不調に悩む人も多いようです。その理由は様々でしょうがその競技を知れば知るほど、技術的なところは克服できてもメンタルがついて行かないことがあるようです。
◆メンタルや客観性や自由になる
・知るということの対象は知識など客観的なものだと思います。わかることの対象は主観的でわかるというのは、納得することです。
・人間関係では自分と相手がいて相手の反応があるから自分のことが分かる。自分で自分のことはわからないのではないでしょうか。
・知れば知るほどの対象が自分ならどうでしょうか。自分がなぜあの時不愉快に感じたのか、腹が立ったのかその理由考えて、「あぁ、私はほんとはうらやましかったんだ」とか「悲しかったんだ」とか知ることができたらその時の不愉快さや怒りの感情は収まってくるようです。そのような感情から解き放たれると自分が「自由になれた」ように思います。
◆ルール
・決められたルールがあるとそのルールを守ることに気が行って肝心の中身がおろそかになる。むしろその事柄について直感で対応したほうが上手くいくことが多い。知れば知るほどルール化はいらないのではないでしょうか。
・住んでいる場所での暮らしになじんでいるので、違う場所や国の習慣を知るとびっくりするほど違うことがあります。すると今までこうしなければいけないと思い込んでいたものが必ずしもそうではないことに気が付きます。違う生活を知れば知るほど日常生活の縛りから「自由になれる」ように思います。
・自分の人生、どのように過ごすのか迷い戸惑います。周囲を気遣って自分をあまり出さないのがよいのか、自分をさらけ出すのがいいのか、さらけ出そうとしても極度の緊張によって乗り越えられない壁があったりするようです。自分のことは知れば知るほどではなく、一番わからないようです。
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沢山のご発言をいただきながら、あっという間の2時間でした。
知れば知るほどの後にどう続くのか、「わからない」「怖い」「ハマる」「自由になる」・・・などと考えました。どうやら知れば知るほど多少面倒なことは起こるようですが、自由になれるのかもしれません。
次回は6月15日(土)テーマは「深く息をする」です。
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- 2019/05/19(日) 11:53:41|
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