開催記録 2017(H29)年7月9日(日)14時~16時 アイデアル英会話教室
参加者:7名 進行:赤井 テーマ「Fear」
九州では大雨による大きな被害が生じています。地震や津波、台風、水害など私たちは自然の驚異にいつも晒されています。今日のテーマは「Fear こわさ・おそれ」です。
私たちは何を恐れるのでしょう。なぜ恐れるのでしょう。恐れることで何が起こっているのでしょうか。7名にお集まりいただきました。今日は残念ながら、パートナーのジョーはお休み。日本人同士が英語で話し合いました。
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◆今、何が怖いか
・昨今の政治状況には怖さを感じます。政治に対する信頼感がないため、怖さを感じるのではないでしょうか。
・何かを失うのではないか、家族やお金や大切なものを失うと考えると怖いです。
・怖さと楽しさが一緒になったのがお化け屋敷やジェットコースターです。でも、その場合のこわさは、100%安全だと言う前提があるので演出されたこわさです。
・何となく怖いと言うのもあると思います。何が怖いのかはっきりしないけど例えば、夜トイレに行くのにふっと怖くなると言うような。
・太古の昔、自然と暮らす状態であった場合、怖さは身を守るために大切な機能だったでしょう。地震や津波などの天災はいつの時代にもあることで、これが大変な被害をもたらすことはみんな知っています。知っていてその怖さは分かるが、でも日常生活を怯えて暮らしているわけでもないと思います。
◆なぜ怖いか
・怖さと言うのは自分を守るための機構で、ポジティブな怖さとネガティブな怖さがあると思います。ポジティブな怖さとは、それに立ち向かっていくきっかけとなるようなものでしょうか。ネガティブなものは、怖気づいてしまい、動けなくなったり固まったりするような反応です。
・恐怖症と言うのがあります。理屈なしに感情的にホントに怖いと感じどうしようもないというものです。逆に高所平気症のように、怖さを感じて身を守る機構が欠落している場合もあります。
・嫌だ!と思う感覚は、最初に初めて経験することは仕方がないですが、次からはどうするか、備えるという事に繋がっていくのだと思います。それがつながらないと、何回も怖い目をする、と言うことでしょうか。
・知らない街を歩いたり、知らない人々の中に紛れたりすると怖さを感じることがあります。異質なものや人に怖さを感じるという事でしょうか。
・体験した怖さと聞いているだけのこわさとも違います。
◆怖さと心配
・怖さを感じるのは、慣れの問題ではないでしょうか。どんな大変なことがあってもいつか慣れてしまう。地震の多い日本では震度3ぐらいで飛び上がる人はいませんが、地震のない国の人には、恐ろしいことです。
・先々のことを考えると怖くなるように思います。これからの日本はどうなるのかと思うと怖いと思いますが、これは怖さと言うより、心配ではないかと思います。
・怖さと心配はどこかでつながっていて、心配が怖さに変わったり怖さが心配になったりするように思います。
・恐怖に敏感な人と鈍感な人がいます。命がかかわったり、いじめられたりした経験があると恐怖を感じやすくなると思います。
◆怖さと理由・説明
・怖さは、①突然 ②とんでもなく ③脅かされる ものです。これに対して④説明、⑤理由、⑥準備 があると、怖さは段階的に心配に変わっていくのではないでしょうか。
・恐ろしさを感じると、現実を捻じ曲げて感じてしまうと思います。恐ろしさを感じる方が、相手が殺気立っていると感じてしまうようになるのではないでしょうか。
・怖さには、先入観が働いている場合があると思います。知らない間に色々な情報がインプットされていて、いつの間にか先入観を形成していることはよくあることだと思います。
・昔から幽霊の正体見たり枯れ尾花といいますが、判ってみればどうという事はないが、それまでは心情的に怖いと感じます。
・理由がわからない、についてはその理由が信頼できるかどうかも重要でしょう。福島の原発事故の放射線に関する情報などの例では、中途半端だとかえって、過剰反応を引き起こすことがある、と言うことではないでしょうか。
◆怖さと宗教
・怖がる方と、怖がらせる方だと、怖がる方が情報が少ないので、判断が逃げるしかないようになっていることが怖がる理由では何でしょうか。
・宗教では「なぜこのようなことを守るのか」と尋ねても宗派によっては説明ではなく「紙がこのように決めたからだ」と言われると、取りつく島がない。すると、宗教上のこと以外でも突然、理由や説明はなくて「こう決まっているからこうする」と一方的に言われそうで、怖い。
・怖がられる側には、主観があって怖がる方には先入観がある、と思います。
・怖さには①突然 ②理由がわからない と言う怖さを感じる要素があると思う。人は理由がわからず、コントロールできないものに怖さを感じるのではないでしょうか。
・死の恐怖といいますが、自分が死んだらその先どうなるのかわからないことが怖さを感じさせ、それを説明するために宗教が発達したのではないでしょうか。
・死の恐怖については、死そのものではなく 死ぬ恐れの恐怖 の方が強いと思います。
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いつもと違って、ジョーがいないと「静か」な感じがします。なんだか落ち着いて話ができたような感じです。
たくさんの切り口が示されました。怖さは、知らないことを知るためのきっかけとして私たちにインパクトを与えます。怖いもの見たさと言いますが、これこそ人間が知見を広め、つながりを広げていく原動力なのでしょうか。
面白い事より、怖いことに近づくことで一層広がる世界があるという事ではないのかと感じました。怖がる側と怖がらせる側、両方に足らないのはコミュニケーションなのかもしれません。
8月はお休みです。次回は9月10日(日)の予定です。
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