第10回 哲学カフェ@南武庫之荘「運命」‘16/11/12
会場:地域総合センター南武庫之荘 参加:4名
「運命」とは大きなテーマだと思います。「いのちをはこぶ」とはどういうことでしょうか。どこから、どこへ運ぶのでしょうか。どうやって運んでいるのでしょうか。誰が運んでいるのでしょう。私は運ばれているのでしょうか、届けられているのでしょうか。人生経験豊富な参加者が知恵を絞りました。
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◆運否天賦
・運否天賦とは運がいいかどうか天のみぞ知る、と言う意味ですが運命は人間にはどうしようもないものと言う感じがしています。
・運命を受入れるのは、挫折をしたとしてその場にとどまっていたら前へ進めないので違う道へ進むためのきっかけとなることだと思います。
・「しょうがない」と受け容れるか、恨み続けるか、この違いはあと後大きな差になると思います。
・自分の身に起こるすべてのことは必然である、と言う考え方があります。この考え方からは運命と言うものを殊更大きなものと捉えることはないようです。
・何事か自分にとって不幸なことが起きたとして、その後を楽しく過ごすようになるか、そのまま引きずるか、その分かれ目が「運命を受入れる」場面かもしれません。
◆良い運、悪い運
・良い運を呼び込むため「努力する」と運が向いてくるのだろうと思います。
・努力することは運に関係すると言うより、確実に後に影響すると思います。
・不運な人には不運の訳があると思います。不運は伝染する、あるいは連鎖すると思います。
・貧困の問題と共に虐待の連鎖が断てない問題があります。そこには、親が本物の自分を見たくないとか、そもそも気が付かないという問題があります。きっとその方が楽だからと思うのですが、どんな人でも担わなくてはいけない陰があると思います。
・不幸と幸せは半々だと思う。
・お蔭様で、と言ういい方があります。謙虚で見返りを求めない感じがします。西欧では自分の努力と言うものをしっかりと評価しているように思います。当然見返りも含めて主張するのだろうと思います。
◆運命を引き受ける
・天命、宿命、天職などの言い方があります。運命にはある出来事の後に次に踏み出せるか?出来事が感情を激しく動かしたとしても(動かなかったらその方がおかしいので)、その後にも続いているような感じがします。
・自分を尊重できない人は他人を許せないと思います。運命は天からの光として心の調和を取り戻してバランスを取るような働きがあると思います。
・悪運あるいは業を断つと言って「それを背負って自分は死ぬから家族の不運はこれまでだ」と言うのは家族などの安寧を確保しようとしたのだろうが、良い人間を見せることになっただけのようだった。実際は問題に直面せずに逃げているあるいは、努力していない、と言えると思います。
◆運命と態度
・「引き受けなしゃあない」と不運を引き受け取り込む。けっしてやけっぱちではない。このような態度が取れるといいと思いますが、実際はなかなかできないのではないでしょうか。
・不運にあっても気分の転換を図って、自分の態度を改める。人生楽しくするか、いやいやするか、という事だと思う。
・商売でも上手く行かないからと言ってすぐにやめたりすることはなかなかできないもので、ぎりぎりまで細々と続けてしまう。どうしようもなくなってやっと決断するという事は多いと思います。運命を受入れる、ということはそのような場面で踏ん切りを付ける、という事になるのではないでしょうか。
・運命は、こちらのアクションを待っているのだと思います。熱意が伝わるとか耐えられるとか、考えの中で考えると言うか、今何をするか?がいつも問われているように思います。
・私たちは今、運命と直面しているのだと思います。ここに集まっていることが参加者の皆さんの運命であって、今ここで精一杯考えることが運命を引き受けているという事なのでしょうか。
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ご参加いただいた4名の方々とゆっくりお話ができたように思います。少人数でしたが活発でこうも考えられる、これはどうだろう、と広がっていったように思います。
運命を運命として諦める、という事と気分を転換して次に踏み出す、という事の差は紙一重なのだろうと思います。
人生、時には大きな出来事に誰もが出会う、しかも不意に出会うことがあります。
そんな時、運命について考えた経験が願わくば多少の助けになることがあれば、と思いました。
次回は12月4日(日)15時~18時「この一年間のテーマ、発言を振り返って」+忘年会です。
会場は阪急神戸線武庫之荘駅北改札口より線路沿いを東へ30秒、カフェバー「Reve」です。参加費:4,000円、お申込みは080-6144-7331またはcashewnut27@gmail,com(赤井)まで
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- 2016/11/16(水) 15:05:55|
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