喫茶去短歌会(きっさこたんかかい)は、尼崎市の北西部、阪急電鉄神戸線 武庫之荘駅のすぐ近くにある喫茶店「喫茶ぷろぽ」で行っています。特定の結社には参加していません。哲学的対話と歌会の相性は如何にと言う問題意識を持ち、実作を通じて伝える、伝わることを考えています。
参加者は対等な立場で参加します。自作の短歌が他人にどのように理解されうるのか、自分の他人の短歌の受け取り方は良かったのか、など哲学的対話をしながら短歌を楽しみましょう。
喫茶去短歌会 第一回 2015年1月20日(火) 参加者:六名
【参加者自詠】
大寒の山幹ロード走る人何をうたうか聞きにおいでよ 4票 ココロ
取りすぎたキャベツの分は支払えと書くトンカツ屋もう行くもんか 2票 明智小五郎
凡庸なる悪は微かに葉を揺らしアウシュビッツへの道を開けり 2票 花柊
帰る時間なのにごはんを食べている今日思ったことが言葉をつくる 1票 麻呂
一年という年月を全身で受け止め駆ける朝は新し 1票 庄司
喫茶去短歌会 第二回 2015年2月17日(火) 参加者:五名
【参加者自詠】
金色の家のながれを今もなを鼠尾馬尾鼠尾と酒をつぐなり 加羅やん
うつむいて抱えるカバン物憂げに涙を糧に花束となれ 4票 鮎川さかな
厳しさに故郷の空気想わせて顔の痛さも朝の匂ひも 3票 花柊
毎日の空気のブレンド知りたいな同じ場所でもちがう色彩 麻呂
どうですかとおそるおそる聞く患者医師の頭は石頭なの 3票 明智小五郎
喫茶去短歌会 第三回 2015年3月17日(火) 参加者:五名
【参加者自詠】
心舞う新しい予感する前の今の気持ちを満開にしたい 麻呂
古民家ゆえ沈み勝ちなる畳踏み見上げた天窓時が微睡む 花柊
鳥達の集い舞いくる枯れ木立宿かすまでにまだ春浅し 伽羅やん
通い路にひそりと咲きし梅の花初めて気づくは三度目の春 庄司
その声が聞きたくて来るこの店に薬膳カレーに恋をしたのか 明智小五郎
喫茶去短歌会 第四回 2015年4月20日(火) 参加者:五名
【参加者自詠】
大仏のその手のひらに鎮座して慈悲の御心味わってみたい 5票 明智小五郎
好きですとなぜ言えないのかわからない少女の頃はすぐ言えたのに 鮎川さかな
自由色音楽洗濯引っ越した隣の部屋の鍵が開くまで 麻呂
戦争の傷跡ふかくいまもなお沖縄の海まだ波たかし 1票 伽羅やん
春桜酔ってさまよい通り抜け夕闇せまり空もあやしげ 1票 ココロ
雨粒が一枚づつを貼付けた散り花色の道路に勇気 3票 花柊
喫茶去短歌会 第五回 2015年5月19日(火) 参加者:五名
【参加者自詠】
六甲に6時10分陽は落ちて空は朱色雲連綿と ココロ
ほれ込んだ末の別れにゃこりたけど今も恋しき君との時間 2票 山嵐
ベランダにふわりと着地愛のせてドローンが来る日そんな夢みる 1票 明智小五郎
きおいなく静かにおちる紅椿すくいあげにし我が手に重し 2票 伽羅やん
豆を煎り砕きて淹れる半時に戻る私の時間を味わう 5票 花柊
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- 2015/05/06(水) 13:57:35|
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