第17回たちばな哲学カフェ「天真爛漫」終了しました。
4名にお集まりいただきました。皆さまありがとうございました。
天真爛漫とはどんな様子を語っているのでしょうか。まず人を思いうかべるというお話から始まりました。
・天真爛漫な人とは、囚われずに思ったように行動する人のようです。
・天真爛漫に振舞える時と、そうではない時と言うような外的な条件があるように思います。
・最近はあまり天真爛漫な人と言うのを言わなくなりました。
・今、天真爛漫な人とは子どものことでしょうか。大体3歳以降になると嘘をつくことを覚えて素直さや無邪気さを失うように思います。
・天真爛漫であるには、素直さや無邪気さ、打算のなさがあると思います。
・・・ここまで約10分。驚いたことに、終わってみれば今回の議論のすべてがこの冒頭の10分ほどの間に出尽くしていました。後はこれらのポイントをそれぞれ掘り広げていく時間だったようです。
◆思ったように行動する
・思ったように行動すると周りに迷惑をかけることになるでしょう。
・周りがある程度許容している場合には、天真爛漫さが発揮されて何事か素晴らしいことが起こるかもしれません。
・天真爛漫と言うときには、周りの人がその人の行為を迷惑と感じるのではないのでしょう。迷惑だと感じるのは、傲慢さや不遜さを感じている時だと思います。
・天真爛漫な人に対してはほっこりとするような穏やかな気持ちになるようです。
・昔に比べるとこまごまと取り決めをして行動を規制するようなことが多くなりましたが、これでは思ったように行動できるわけはありません。
◆人か状況か
・同じ人でも天真爛漫に振舞える場合とそうではない場合があると思います。
・その場合でも、その人がもともと天真爛漫な人であることが必要だと思います。
・天真爛漫に振舞える時とは、周りから何も言われないとか邪魔されないことが要ります。
・うるさいことを言わない環境が天真爛漫な人には必要と言うことでしょうか。
・天真爛漫に振舞うのは、その人が振舞えるからで、状況がよくてもみんながみんな天真爛漫になるわけではありません。
◆天真爛漫な人
・最近は天真爛漫な人やねぇ、と言うことがなくなったように思います。
・昔はもっと「あの人は天真爛漫やから」と言っていたように思います。
・今は、子どもぐらいかなぁ。小さい子を見ていると本当に天真爛漫だな、と思います。
◆素直さや無邪気さ
・天真爛漫に必要なことは、素直さでしょうか。
・無邪気さもあるように思います。
・打算のなさではないでしょうか。
・これらのものは3歳ぐらいまでの子どもなら持ち合わせているように思います。でも4、5歳になると思惑や警戒など、周囲を窺うようになって素直さを失うように思います。
・天真爛漫な人は周りに許容されながら思惑や打算と関わりのない人、と言うことでしょうか。
・管理社会になり、何事も何らかの制約が課せられるような社会を作ってしまいました。そのために振る舞いの自由さが減り、天真爛漫に振舞えることも少なくなりました。
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天真爛漫とは、この時代を写すような言葉なのかもしれません。否定的な意味で。天真爛漫さを失わせしめることで飛び抜けたり頭抜けたりしないように管理されている時代なのでしょう。
本当に私たちは天真爛漫な人を隣人に持ちたくないのでしょうか。行き届いた管理のおかげで驚くようなこともなく、その代わり朗らかな笑顔もなくのっぺりと生きていく時代を作ってしまいました。
他と違うことは哲学カフェでは大事にされます。むしろ違う意見の方が貴重であり、同意や賛意は特別歓迎されたりはしません。
天真爛漫な人が少なくなってきているという時代に哲学カフェが果たす役割があるのかもしれません。
次回は8月17日(土)テーマ「姿勢」です。
- 2019/07/23(火) 23:59:13|
- あまがさき哲学カフェ開催報告
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