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以心伝心心~あまがさき哲学カフェ~

哲学カフェに行ってみませんか。 お茶を飲みながら他の人の話を聞いてみる。結論は求めません。カフェで賑やかに話せればいいですね。

0161022むこのそう哲学カフェ11月のご案内

むこのそう哲学カフェ 11月 の予定は

4日(金) 19時~21時    園田哲学バー ・・・・    「異質なもの」
6日(日) 14時~16時    eカフェ ・・・・・・・・・      「Why do we imitate?」
12日(土) 14時~16時    哲学カフェ@南武庫之荘 「運命」
13日(日) 14時~16時    むこのそう哲学カフェ    「意外とはどういうことか」
15日(火) 18時45分~21時 喫茶去短歌会 ・・・・・   「読書」
20日(日) 14時~16時    哲学カフェ@武庫公民館 「変人とはなにか」
27日(日) 13時30分~17時 シネマ哲学カフェ

いづれも予約不要。どなたでもご参加いただけます。途中参加退場自由。
参加費:無料~300円    お問合せは 080-6144-7331(赤井)まで。


01611ポスター
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  1. 2016/10/23(日) 00:53:08|
  2. あまがさき哲学カフェの予定、案内
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0161014第十九回園田哲学バー 開催報告

第十九回哲学バー@園田地区会館  「生まれる」
日時:2016(H28)年10月7日(金)1900-21:00  会場:園田地区会館 参加者数:7名


「生まれる」と言うテーマは地雷を踏むような感じがしていました。生む、生まれる、と続けてみると、生まれると言う言葉が何か不思議なものを持っているように思われます。さあ、その辺はどんな風に展開したのでしょうか。

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◆何が生まれる?
・もうすぐ3人目の孫が生まれるのですが、素直に喜びを感じます。孫が生まれることに生と死を考えさせられ、生まれることが生の側であることが喜びになっていると思います。
・「悲しみが生まれる」と言ういい方もあります。
・ニーチェに「悲劇の誕生」という作品がありますね。
・子供や孫が生まれるとは命という大きなことにかかわっています。
・星の誕生とか新しい街が生まれる、と言ういい方があります。誕生と言ういい方には大きなものが生まれたという感じがします。
・製品が生まれる、といういい方をします。生産工程では「仕掛品」という概念がありますがこれは生まれているのでしょうか、あるいはいつ、生まれるのでしょうか。作るのが間に合わない代償?でしょうか。
・生産するのは人間で動物たちが生産するとは言いません。生産するのは「モノ」なので「モノ」を生むといいます。人間が生まれる場合には自分が生まれるといういい方が可能ですが、モノが自分が生まれる、とは言えません。

◆生まれることは、良い事?
・子供が生まれることを単純に喜べないと感じる人もいると思います。
・男と女で「生まれる」ことへの感じ方が違うかもしれません。
・「生まれ」たものが良いから、生まれることはいい事なのでしょうか。
・いつ、生まれるのでしょうか。
・何もない状態を“0”として、何かに0をかけても0になるが、これは生まれた状態なのかしら?
「生まれる」は新しくできる、ということの比喩として使われていると思います。

◆いつ生まれる
・他のものと接したときに生まれる・・・受精もこのように考えられると思います。
・映画などで「構想何年、ようやく実現した・・・」などと言う宣伝文句がありますね。この例では構想し始めたときが生まれた時でしょうか。実現したときが生まれた時でしょうか。
・信じたものへの疑いが生じた時、それは新たな出会いだったりするのですが、そのような出会いがあったとき何か新しいものが生まれるのではないでしょうか。
・「何も生まれない」といういい方をすることがあります。否定的なニュアンスで新しいものを求める言い方だと思います。

◆誕生日
・私は誕生日が来ればなんとなくうれしいですが、中には誕生日を呪われた日だ、と言って記念日にはしたくないと思っている人もいるようです。
・「冥土の旅の一里塚」と言って年を取ることですね。
・誕生日を意識しないと年齢が気にならなくなるかもしれません。

◆無意識の生まれるとき
・無意識は生まれているのでしょうか?自分が無意識と出会うことはないのではないでしょうか。
・本人には見えなくても他人には見えることがあります。例えば癖なんかは無意識に生まれています。
・それは、何かと出会っているのでしょうか?
・他人には見えるというのは認識の問題でしょう。科学では理論上予想されることを「予言」し、その証拠を探すことが<出会う>ことになっているのではないでしょうか。
・証拠とは確率や再現性の問題ですがそれが得られないものは机上の空論、となります。
・状況証拠、というものがあります。どう考えてもそう考えざるを得ない、と言う時私たちは「そうである」と認識しているように思います。
・科学に対して芸術活動では「作るしかない」から感動が生まれると思います。音楽などは再現しようとするのですが、やってみないと分らないからやる。ということが生まれることと結びついています。繰り返すことではありますが毎回新しい。毎回生まれている、と言えると思います。
・新しいことは楽しく感じる、このことが生むことへ繋がっていると思います。

◆罪が生まれる
・罪が生まれるときはいつでしょうか?
・多数の人の罪もあれば、特定の人の罪もあります。
・生まれることは喜びであると初めの頃に言われていましたが、喜びを感じるのは死を意識する人が感じるのではないでしょうか。
・子孫が生まれてうれしいのは、老後の面倒を見てもらえたり、子孫に支えてもらうことが目的でしょうか。
・生まれることを喜ぶというより、「そのままある」ということなら喜べると思います。
・全くやったことのないことを体験することは「生まれている」と言えるのではないでしょうか。

◆生まれる側の気持ち
・私たちは生まれたのですが、生まれた時の気持ちを聞かれてもわかりません。
・自分の力を越えて何者かの関与があると思います。それが神なのか他人なのかはわかりません。
・自分の思っているものと違うものが「生まれる」というのが実際のところで、その意味で生まれるとは妥協することだと思います。

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「生まれる」にまつわってたくさんのご意見をいただきました。「生む」ではなく生まれるという受動的なようで能動的なような不思議な言葉に惹きつけられました。
音楽や演劇など繰り返し表現するものの毎回違うものができる。自分が思っているようには生まれない、それが生まれることだというのは、人間が生まれる、考えが生まれる、製品が生まれる、・・・が生まれる、という事情をうまく言い当てているように思いました。

園田哲学バーは、毎月第一金曜日の夜19時~21時。尼崎市立園田地区会館で行っています。どなたでもご参加いただけます。持ち寄りバーなのでお好きな飲み物(アルコール可)をお持ちください。
  1. 2016/10/15(土) 20:18:07|
  2. あまがさき哲学カフェ開催報告
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